12  お金の歌
 実際の貨幣を使って学習を進めるのもよいかと思いますが、教材用の大きい模擬貨幣を使って、
進めるのも効果的と思います。
(1) 貨幣(硬貨)の名称
次の図のようにお金を順次提示して、次の楽譜のように歌わせます。
   


(2) 10円まで金額の拡大と貨幣の等価関係の歌
ア 1円玉を順次10個まで提示して・・・ 
1円玉を1個提示して、次の楽譜のように ♪1円のお金。の歌をを歌い、順次1円玉を
1個づつ追加して ♪10円のお金。の歌まで歌い継ぎます。
1円玉が10個で金額が10円になったところで、下の図のように右側に10円玉を提示し、
左手で10個の1円玉をおさえて@♪じゅうえん(1拍で)。右手で10円玉をおさえてA♪じゅうえん(1拍で)。
次に両手で両方をおさえてB♪おなじ(3拍で)と10円の等価関係の歌を歌わせます。
 ※ この場合、1円玉を横1列に10個並べてもよいかと思います。




     


※ 慣れてきたら、歌の前半部分を省いて、歌の後半部分(5小節目から8小節目まで)を
歌うようにすると効果的です(以下の歌も同じようにします)。

  
イ 1円玉を順次5個まで提示して
 次の図のように1円玉を1個ずつ順次5個まで提示しながら、前記アのように、♪5円のお金。まで歌わせます。続いて、上記アと同じような形で、5円の等価関係の歌を下の楽譜のように歌いながら手の動作をさせます。
※ この場合、1円玉5個を横1列に並べてもよいかと思います。   
 



ウ 5円玉に1円玉を追加して
 下の図のように5円玉1個を提示して、♪5円のお金。を歌わせます(この場合5円玉1個で
5円の金額を表すことを再確認させることが大切です)。
次に1円玉を1個追加して♪6円のお金。を歌わせます。
このようにして、順次、1円玉を追加して、♪10円のお金。まで歌わせたところで、
前記アのように手の動作を伴って、♪10円、10えん、同じ。の歌を歌わせます。
      

エ 5円玉に5円玉を追加して
 下の図のように5円玉1個を提示して、♪5円のお金。の歌を歌わせます。
 続いて、5円玉を追加して、♪10円のお金。の歌を歌わせます(この場合、5に5を加えて10
 という意味を確認させることが大切です)。
 次に前記アのように、手の動作を伴って、♪10円、10円、同じ。の等価関係の歌を歌わせます。

  


 ○ 上記のようにア、イ、ウ、エ の貨幣の操作にマッチさせた歌をとおして貨幣間の等価関係の理解
を深めることは大切で、これ以後の金額の拡大の基礎になるので、繰り返し根気よく指導します。
これらの等価関係を図示すると次のようです。

○ 日本のお金は10進法ですので、この等価関係の理解が進めば、以後の金額の拡大はわりあい、
    楽しく展開できると思います。
   
 




(3) 20までの金額の拡大と貨幣の操作
 下の図のように10円玉に1円玉を1個ずつ追加し、♪11円のお金。から♪15円のお金。まで歌わせます。15円になったところで、右側に10円玉と5円玉を提示し、15円の等価関係の歌を前記のような動作をして歌わせます。続いて、右側の10円玉と5円玉を左方に移動し、それに1円玉を追加して、♪16円のお金。の歌を歌わせます。

         



○ ここで、10円玉と5円玉の15円に、1円玉を追加して16円になること確認し、理解させます。続いて順次、1円玉を追加して♪20円のお金。まで歌わせます。そして、右方に10円玉2個を提示して、「これも20円である」ことを確認して、♪20円のお金。の歌に続いて、20円の等価関係の歌を歌わせます。

(4) 100円までの金額の拡大と貨幣の操作
ア 10円玉と100円玉を使って
下の図のように、10円玉1個を提示して♪10円のお金。を歌い、順次、10円玉を追加して100円のお金。まで歌わせます。続いて、右方に100円玉を提示し、100円の等価関係の歌を歌わせます。




イ 50円玉を追加して
 順次、10円玉を追加して、♪50円のお金。までを歌い、右方に50円玉を提示して、50円の等価関係の歌を歌わせます。

 続いて、50円玉を左方に移動し、10円玉を追加して、♪60円のお金。を歌い、順次、♪100円のお金。まで歌います。そこで、100円玉を右方に提示し、100円の等価関係の歌を歌わせます。

次に、50円玉を左方に提示して、♪50円のお金。を歌い、さらに50円を追加して、100円の歌を歌わせます。
 続いて、右方に100円玉を提示して、100円の等価関係の歌を歌わせます。



○ この場合、50円と50円で100円になることをよく理解させ、確認させることが大切です。




ウ 5円玉を追加して、5円刻みで進める
 次のように10円玉に5円玉を追加し、♪15円のお金を歌い、さらに5円玉を追加して♪20円のお金を歌わせます。続いて、右方に10円玉を2こていじして、20円の等価関係の歌を歌わせます。

 次に、20円を左方に移動して、5円玉を加え、♪25円のお金。また5円を加え、♪30円のお金。右方に30円を出し、30円の等価関係の歌。を歌わせます。

  同じようにして、35円、40えん、と進み、40円の等価関係をします。
40円、45円、50円、と進み、右方に50円玉を提示し、50円の等価関係をします。

 続いて55円、60円→等価関係。65円、70円→等価関係・・と進め100円の等価関係まで行きます。

 

  




5) 100円以上の金額の拡大

 100円玉を10個、500玉を2個、1000円札を1枚追加し、同じようにして1,000円までの金額の拡大を行います。

 児童が興味を示し、1,000円以上もやりたいと言うようでしたら、1,000円札10枚、5,000円札2枚、10,000円札1枚を追加して進めます。


(6) 応用展開

 数字カードで金額を提示して貨幣を出させる。




 イ 音声指示で金額を言い、貨幣を出させる。

 ウ 出した金額に貨幣を加えたり減らしたりして、金額を言わせる。

 エ 計算機に金額を入力させて貨幣を出させる。


○ ア〜エのような応用展開をしていると、もっと補充しなければならない点などが分かるので、そこに重点を置いて進めるのが効果的と思います。
 
 以上のような展開例を組み合わせてお金を使う能力を育てていきます。


     
 ※ 以上の お金の歌は 「歌にのってことばが出せたよ」 堀田喜久男著 明治図書 に詳述してあります。